当社は、化学品およびコンピュータ(ハード・ソフト)の輸出入を生業としている商社として1906年の創業以来、今年で105年となる歴史を有しております。初代から数え、私が4代目の社長でございます。 私は中学・高校・大学と野球に打ち込んで参りました。昭和53年春の選抜高等学校野球大会においては、福井商業高校の四番打者として出場し、準優勝を勝ち取ることが出来ました。6万大観衆の前でプレイした経験は、50歳になる今でもまるで昨日のことのように思われ、記憶が褪せることはありません。
よく、経営と野球とを結びつけて論じられる方がいらっしゃいます。時折「野球の経験が経営に活かされているのですね?」というご質問を頂くのですが、それに関して言えば「直接は、全く関係ございません」とお答えしております。「もし野球経験が直接経営に繋がるのであれば、世の上場会社の社長はみんな野球部出身ということになるでしょう」と、冗談にもつかない説明をさせていただいております。
しかしながら私自身、確実に言えることは、4代目のぼんぼん育ちが、学生時代全てを投げ打って血と汗にまみれたことにより、強靭な肉体と精神力を手に入れることが出来たということです。また、他者の心の痛みや苦しみ、大きな声では言えませんが監督や先輩から殴られた痛みなども分かる”普通の大人”に成長することができたことも、野球のおかげだと思っております。
野球も会社も、チームであり、生き物です。チームワークというものは、”仲良しクラブ”ではなく、一人一人が与えられた、または自らが望んだポジションにおいて、どのようなことがあっても最後まで責任を果たすことだと思います。 「負けに不思議な負けなし」と申しますが、昨今、少々元気の無くなってきている日本、今こそ競争意識に目覚め、世界の中での輝きを取り戻していきたいものです。