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当社はプラスチックの押出成形、二次加工まで一貫生産をし、今年で創業44年目になります。特に二色成形に力を注ぎ、自販機のガスケット、冷蔵庫の枠材、電線保護カバー蛍光灯保護管、LED照明カバーなど、多種多様のニーズに対応すべく、日々成形技術及び、加工技術向上に取り組んでおります。

同業他社での経験が基礎に

 当社の前身は高田織物株式会社という繊維製造会社からスタートしました。創業者は祖父で、他にも様々な事業を手掛けていたことを覚えています。繊維業界に将来性は無いと判断したのか、工場の一角に押出成形機を2ライン導入し風呂蓋の生産を開始しました。 これが当社の始まりです。その後父親が二代目社長に就任し織物工場を縮小しながら、成形機を増設していきました。しかし、父親は繊維業界で育ち、他社での勤務経験も無い為、畑違いの会社経営は苦労の連続でした。そこで私は取引関係でもある同業他社に就職して暫く修行をするようにと言われ、6年間名古屋の押出成形メーカーで勤務することになりました。勤務先の社長の計らいで4年間は製造現場での勤務、1年間は経理業務、最終1年は営業という流れです。この経験が経営者としての自分の基礎になっていると実感しています。

古い体質からの脱却

 当社のような中小企業で同族会社は、社員教育が一番苦手とする分野です。特に古くからの社員は職人気質が強く、一人一人の技能は高くても、若手に効率良く技術を教えることが苦手です。(私達は先輩の仕事を見て覚えた。だから、若手もやる気があったら見て覚えるはず。)間違いではないが、よほど意識の高い若手社員は別としても、普通の社員のモチベーションを維持することは難しく、言われたことだけやれば良いという社員が増えてきました。この状態に危機感を感じた私は、職人気質の強いベテラン社員の抵抗は覚悟の上で、作業の標準化を進めました。製造条件等、従来のやり方を肯定しながら自分なりに理解をして書類にまとめ、若手社員に指導するという作業を地道に行った結果、ベテラン社員も要領を得たのか、協力的になり若手社員の成長スピードが格段に向上してきました。 平成17年11月、社長に就任したことで、次はISO9001の取得を志ました。目的は社員教育です。私が管理責任者となって推進メンバーを構成し活動を開始しました。コンサルタントにも指導していただきながら、平成19年9月に取得することができました。通常業務が終わってから、毎日のように議論し書類整備をする日々が続きましたが、このメンバーが現在の当社の幹部となり、会社を動かす原動力となっています。

更なる進化へ

 出来る事が増加すれば、相手に与える事が増加します。すると必然的に相手から貰うものも増加していきます。これが正三角形の理論であると、以前参加したセミナーで聞いたことがあります。正三角形の理論をもとに、押出成形及び加工技術を進化させて幅広いお客さまのご要望に答えてまいります。 夢をかたちに、かたちを現実に。相互ビニール化成はすべての人に信頼される存在でありたい。この言葉は当社の経営理念です。この経営理念のもと、お客さまの夢(要望、図面)かたち(試作サンプル)現実(量産化)の実現、これを当社の限りない夢(目標)として進化を続けます。

更新日:2014年3月26日

経歴

高田 一(たかだ おさむ)

略歴

昭和39年生
昭和60年4月 中部化学株式会社 入社
平成4年4月 相互ビニール化成株式会社 入社
平成17年11月 代表取締役社長 就任
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