2016年6月20日
今回はベトナムの文化の一つとしてベトナムの言葉、文字などについて書きたいと思います。小生はまだカタコトで、極めている訳ではありません。堪能な方から見れば、内容に幼稚な面もありますがご容赦下さい。
まず、ベトナム語の文字は元々中華圏の文字、いわゆる漢字が元になっており、いまでも古いお寺などの表札などは漢字で書かれているものもあります。
複雑でとても種類が多い漢字は覚えることが非常に大変で、漢字の時代は特に農村部などでは識字率はとても低かったそうですが、約100年前のフランス統治ごろから、徐々にアルファベット表記に変更となりました(Quốc Ngữ:国語)。これにより現在のベトナムはほぼ100%近くの驚異的な識字率になっているそうです。
(ベトナム語の例(社内に掲げる対訳がある文書))
実際の文字を見てみると、基本アルファベット(JとZは不使用)ですが、色々な記号が付いていますね。これは元々、一文字一文字微妙に異なる複雑な発音をする漢字を、規則的な発音記号に当てはめ表示したものです。口の開け閉め具合から鼻音、ベロの位置、音程上げ下げの声調(6種類)、途中で変化する母音(二重母音)などを一括で表していて、とても工夫されているなと感じます。
しかしベトナムの現代人は、簡易的なメールでは声調記号がない文字(通常の英字)も使っているのですが、同音異義語ばかりの文を文脈から予想しながら理解するという感じだそうです。
(極端な例えですがnam nam nam namは「5年南男」、mua mua muaは「雨期を買う」になりますか…)
ところで日本人がベトナム語を覚えるのに一番なじみがないのが6種類の「声調」。これは中国語(4種)、タイ語(5種)などにもあり、アクセントしか出来ない日本人が最も苦手とする所です。慣れると文字は規則さえ覚えれば比較的容易に読み上げる事は出来ますが、聞き取りは至難の業です。ここも文脈からの判断と慣れるしかなさそうです。
最後に、遠く離れていても同じ漢字圏である日本語と類似している言葉(熟語)は結構多くあり驚きました。
などなど。
修飾語が後に来る文法の関係で、日本語と前後が入れ替わっている熟語も多いです。
どこの国でも外人の我々が、たどたどしくとも現地語を話すと皆とても喜びます。ベトナム語は難しく道程は長いですが、いつかはマスターしたい思いではあります。