2017年12月1日
中国の寝台列車に乗りました!
夏の盛り、旅行へ行ったときに乗った寝台列車を紹介します。
乗車区間は大連と赤峰:シーフォン(内モンゴル)の往復(片道15時間)です。
中国の寝台列車の寝台のランクには、「軟臥」(2段ベッドが2組ずつ向かい合っている上位ランク)と「硬臥」(3段ベッドが2組ずつ向かい合っている下位ランク)があります。今回は安い「硬臥」に乗りました。片道230元(約3800円)です。
各ベッドには布団と枕が1セットずつ置かれています。
上段のベッドへは梯子で上がるのですが、この梯子は車中の子供の格好の遊び場となります。各ベッドにカーテンなどはなくプライベートはありません。安全面を考えると通路や向かい側の人から丸見えの方が良いのかもしれません。
上段は高さがなく頭が天井につかえてベッドに座ることができません。但し、通路から見えにくく少しプライベート感があります。中段も高さがなく座ることができません。下段は頭がギリギリ当たらず座ることができるので、みなさん談笑したり、食事をしたりしていますが、通路から寝姿が丸見えなので寝相に自信がない方は避けた方がよいかもしれません。通路には折り畳み椅子があり中段、上段の人はここで食事などができます。ただ人数分はありませんので、下段の他人のベッドに座ったりしますが、なんとなく狭い空間を譲り合いながら旅は続きます。
6個のベッドに対し1つある机には銀の皿が置いてあります。ごみを入れるところで朝になると乗務員が回収にきます。小さなゴミしか入らないため何故この大きさなのか疑問です。中国人が大好きなヒマワリの種の殻を入れるための皿でしょうか。若しくは果物の皮や種を入れるところでしょうか?
列車の切符は乗務員が消灯前に回収にきて、カードと交換になります。降りる駅の30分か1時間くらい前に、もとの切符に交換されます。どうやら乗客が寝過ごさないように、このようなサービスをしているようです。あまり愛想のよい乗務員とは言えませんが気の利いたサービスです。
乗車前に買っておいたビールを飲み、お菓子をつまみながら2~3時間程度を過ごせば、消灯時間の10時となります。通路には足元灯がありますが窓はロールスクリーンを引くので、ベッドの上はほぼ真っ暗です。良く冷房が効いていたので布団をかぶり朝まで予想以上によく寝ることができました。
デッキには灰皿がありタバコを吸っている人もいました。また、トレイの他に洗面所もあり顔を洗ったり、歯を磨いたりもできます。但し、ミネラルウォーターが必要な方は乗車前に購入しておいた方が賢明です。
洗面所の他に熱湯がでる蛇口があります。このお蔭で朝食はカップラーメンを頂きました。他にもカップラーメンを食べている人がおり寝台列車では定番のようです。この列車には食堂車はなくワゴン販売は来ますが品数は少ないので、各自食べ物、飲み物は事前に購入しておくことをお勧めします。
乗り降りの際には、各ドアに乗務員が立ち切符をチェックします。往きは愛想の良い乗務員でしたので停車時間が5分など長い駅では、自分が降りる駅ではなくてもホームに一旦降り外の空気を吸うことができましたが、復路は強面の乗務員だったので、ちょっと降りてみたいとアピールする勇気がなく(中国語を話せませんので手振り身振りです)、ずっと列車の中に居ました。
片道15時間という長旅でしたが、物珍しさとベッドのお蔭で、退屈せずに列車内を過ごすことができました。