2014年4月4日
今年1月より香港に駐在した筆者。駐在数ヶ月の間に感じたことは、至るところでバスを見かけることです。日本からの出張や旅行ではなかなか乗る機会が少ないと思いますが、今回は香港人にとって生活の足となるバスとミニバスについて書いてみようと思います。
香港全域をくまなく網羅する市内バスで大部分は2階建てのダブルデッカー車。乗車時に先払いも現金の場合はお釣りが出ないので小銭が必要ですが、オクトパスカード(日本で言うSuicaのような電子マネー)が使えるので、筆者は通常このカードで乗降しています。
降車は座席横などにある「STOP」のボタンを押せば止まるのですが、日本とは違って車内アナウンスはありません。その為、常に前面に出ている電光掲示板で降車するバス停かどうか確認をしないと乗り過ごす可能性があり、その点は注意が必要になります。なお、各地域から中心部に向かう際はMTR(香港港鐵)のほうが便利なのですが、各地域間の横移動にはバスでの移動のほうが早く、また行き先も多数ありますので、 非常に便利です。なお、運賃も日本に比べると非常に安く、使い勝手がいいのも特徴といえるでしょうか?(10~40 HKD:約130~520円)
バスの路線で足らない所を補うようにして走っているのがミニバスで、黄色の車体に緑色のラインと赤色のラインの2種類が走っています。両方とも16人掛けの椅子に乗車するバスで満席になったら時間に関わらず出発となるのですが、この2種類の大きな違いは、緑色のミニバスはバス停に止まるのに対し、赤色のミニバスは発着地のみ決まっていて途中のバス停は決まっておらず、運転手に止まる位置を伝えて下りるという違いがあります(いわば乗り合いタクシーみたいなイメージ)。なお緑色のバスに関していえば、日本とは違って乗車時は手を挙げないとまずバスは止まりません。また降車する際も、目的地のバス停の少し手前で「唔該 有落」(ンゴイ ヤウロッ(→すみません、降ります))と伝えないと下りることができないので、言葉がわからないと乗車するのが難しいのは確かです。
ただ、どんなに長く乗っても10 HKD(約130円)未満で乗れますし、オクトパスがあればお釣りの心配もないので、近郊移動の足としては非常に便利です。なお、筆者は緑色のバスは何度も乗っておりますが、赤色のバスは未だ乗ったことがないので機会があれば一度チャレンジしたいものです。
なお、日本のガイドマップ等には「香港のバス路線は複雑で、乗りこなすのは難しい」との記載をよく見かけますが先日、香港のすべてのバス路線とバス停が網羅された『通用乗車地図』という本を手に入れたので、この本を見ながら様々な場所、特に日本からの旅行ではなかなか行くことの少ない大自然の広がる郊外へ足を運びたく考える今日この頃です。