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ベトナム・タイの違い

2019年2月1日

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筆者はベトナム→タイ→ベトナムと赴任をした経験があり、私が感じた両国の違いなどを考えてみました。ベトナムはホーチミン市近郊、タイはバンコク近郊の話題になります。

但し、これはあくまでも個人的な感想であり、必ずしも両国における一般常識ではないことを付け加えさせていただきます。

言葉

【V】(ベトナム) ベトナム語の声調は6。文字は基本アルファベットで原則さえ覚えれば読むのは容易。ただし元は中国語由来であったため漢字特有の同音異義語やスペルは同じで多少の発音の違いで全く異なる言葉が非常に多いのです。正確な発音、正確な聞き取りも難しく、会話はとなるとかなり大変です。

【T】(タイ) タイ語の声調は5。タイ語自体、単純な言葉が多く、難しい単語は英語を使う(外来語でカタカナの日本語も同じです)。同音異義語は少なく、多少上げ下げを間違えてもネイティブは聞き取ってくれる為、会話は容易です。しかし文字は相当特殊で読むには困難を極めます。

・・・ただし文法はほとんど同じ、似た言葉も多いのでベトナム、タイ語の両方を学んでしまうと混ざってしまい、無意識に数字をタイ語で、その他をベトナム語で話していたり、と混乱してしまいます。

(実社会でまず使ったことが無い有名な例文での比較)

ゴルフ

【V】ここ数年、ゴルフ場が大分増えてきましたが、まだ近郊に数か所程度で、まだまだ外国人のレジャーという感じです。利用料金はおよそ(日本円換算で)1万円程度。料金の支払いは日本と同じほとんど「後払い」です。

【T】タイではゴルフ場は無数にあり、まさに「ゴルフ天国」。以前は(日本円換算で)2,000~3,000円程度で利用できましたが、最近は価格が上がってきて日本とさほど変わらなくなってきました。最近ではタイ人のツアープロも活躍している位、一般タイ人プレイヤーもかなり増えています。料金の支払いは日本と異なりほとんど「先払い」。

・・・どちらもコースはフラット(平ら)で、ベント芝、年中緑、池が巧妙に配置され、眺めも美しく、きれいなコースが多いのが特徴です。しかし池がとても多いので(技量によりですが)多量のボールを消費することとなります。

ベトナムゴルフ
空港敷地内のTan Son Nhatゴルフ場。ここは軍隊系経営の為、キャディさんは全員徴兵中の男性になります

タイゴルフ
最も有名なAmata Springsの名物ホール。完全浮島のグリーンには船で渡ります

自動車

輸入車(例えば日本製の日本車、欧州の車など)は約2倍の関税がかかるのは(=3倍の価格になる)両国とも同じです。よって、そういう車に乗っている方は富裕層であろうということが分かります。

【V】ほとんどマニュアル車、RVやワゴン車(5ドア)が多い。日本車がやはり多いのですが、左ハンドルの為か最近韓国車が増えています。

【T】ほとんどAT車。セダン(4ドア)やピックアップトラックが多いです。右ハンドルの為、日本メーカー車が多くを占めます。

・・・両国とも利便性と燃費を非常に気にする国民性ですが、流行の車の種類が全く異なるのは興味深いところです。

ベトナム車
ベトナムの車は5ドアやバンが多い

タイ車
4ドアやピックアップが多い。派手な飾り付けをした車も良く見かけます

交通

【V】右側通行。米国、多くの欧州、中国、韓国、台湾などと同じです。車による交通量も相当増えてきましたがまだ少なめ。渋滞しても多少は動きます。ただし度々話題になっていますが、道を埋め尽くす位、バイクが多いのは有名です。

【T】左側通行。日本、英国、香港、マレー、シンガポールなどと同じです。車の利用が一般的になりつつあり、バンコクにおける「全く動かない」という酷い渋滞は有名です。上部の高架の高速道路含め10車線もあるのに「全く動かない!」なんて渋滞を経験したことがあります。

ベトナム渋滞
ベトナムの渋滞。バイクが埋め尽くされ動かないのはなかなか他国では見れない風景です

タイ渋滞
タイの渋滞はとにかく全く動かないことが多い。タイの警官は助産婦が出来たり、運転手は携帯トイレとか持っている方もいる様です

ギャンブル

【V】リゾートや高級ホテルなどに外国人専用の合法カジノがあり。ベトナムでは親戚が旧正月などで集まると、女性・子供関係なく、まずトランプなどをする方が多いそう。サッカー試合にも極端な賭けをするなど、結構ギャンブル指向が強いようです。

【T】タイは昔から観光国ですが、カジノはありません。当地の警察は賭博に対する取締がとても厳しいとのことです。

・・・両国とも原則、賭博行為は違法です。

正月

両国とも新暦1月1日も一応お祝いするのですが、クリスマスと併せて行う習慣です。年が変わった瞬間に花火を上げる程度。ちなみに両国とも暑いので駐在日本人にとってはクリスマス、正月の雰囲気は全くありません。以下に各国の「メインの正月」を挙げます。

【V】旧正月(テト)。旧暦1月1日なので、時期は3年ごとに2月頭~3月頭のどこかの1週間に変化する。街中を赤と黄色の花を飾り賑やかにお祝いします。お歳暮やお年玉の風習もあります。

【T】タイ旧暦正月(ソンクラーン)。時期は4月中旬ごろ。有名な「水掛け祭り」と知られます。元々は上司や年長の親戚などの手に優しく水を掛けて敬う儀式ですが、派生して一般人は街中で派手に水を掛け合います。この期間は見知らぬ人に水を掛けられても怒ってはいけません。逆に掛け返してやりましょう。

ベトナムTET①
ベトナム・TET 写真の女性は弊社スタッフです

ベトナムTET②
ベトナム・TET 写真の女性は弊社スタッフです

タイ水掛け①
タイ・ソンクラーン 敬う水掛け

タイ水掛け②
タイ・ソンクラーン 一般の街中の派手な水掛け

最後に

お会いする方にこの異動経歴を話すと「ベトナムとタイはどちらがいい?」という質問が非常に多いのですが、両方「とても親日的」で思い入れはあり、甲乙つけがたく、とても回答に悩みます。強いて言えばですが、私は初めて海外に住んだ地、少しだけ不便なベトナムが好きでしょうか。タイも便利で日本と比べても「無いものは無い」という生活のしやすさや、愛想のいい国民性など、とても良い国です。

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