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サイゴン川探訪

2024年11月1日

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はじめに

ベトナムに赴任して早いもので、5年が経過しました。
今回はホーチミンの中心を流れるサイゴン川について紹介していきたいと思います。
サイゴン川沿いにはオープンカフェ、高級レストラン、高級ホテル、マンションが立ち並んでおり、ホーチミン市の雰囲気を構成する重要な役割を担っています。

サイゴン川の源流

サイゴン川の源流はカンボジア。もう少し具体的に説明すると、ホーチミン北西部にあるタイニン省をさらに北進すると、カンボジアとの国境にさしかかります。

サイゴン川はタイニン省とカンボジアとの国境に沿って北上して流れ、いつしかカンボジアと交わって源流にたどり着きます。源流は分かりづらいですが、地図で確認するとカンボジアのメモット南西部もしくはスヌオルの南方であることが見て取れます。

一方下流へと進めば、ホーチミンの中心1区、4区、7区と南へ流れていき、ソアイラップ川と合流。さらに南方へ進むと大海原の南シナ海へと到着します。全長は実に230km。横幅は300~500mという巨大な河川です。

サイゴン川から見るホーチミンの発展

サイゴン川のサイゴンとは、ホーチミンの旧称です。ベトナム戦争までベトナムは南北分断国家でした。その南ベトナムの首都が、ここサイゴン。ベトナム戦争後は革命家のホー・チ・ミン氏にちなんで、1976年にホーチミンと名付けられました。それから50年弱の歳月が流れ、現在ホーチミンは首都ハノイを抜いてベトナム最大の商業都市であり経済圏へと成長しました。

サイゴン川の傍に建つ高層ビル群。ホーチミンの1区を中心にサイゴン川が流れる2区、7区には大型ショッピングセンター、高級マンション(プール、フィットネスジム、ミニスーパーにカフェ、レストランなどが併設)などが並び建つようになり、ベトナムの発展を象徴しています。

一方、綺麗なところだけでなく、その裏には発展の波に呑まれた貧困層が居る事も事実です。テレビなどでも見かける事があるかもしれませんが、「水上タウン」もその一部です。

こちらには実際、陸に土地を持てない方々が住んでいます。
彼らは政府自治体非公認で家を建てているため、住所を持つことができなく、子供を学校に通わすことも、大人たちが企業で働くことも難しいそうです。しかし、最近では政府自治体も各家に住所を配布する動きがみられるほか、この水上タウン内に学び小屋を設置したりと、彼らの生活保護に動いています。

おわりに

ベトナムのエネルギッシュな雰囲気の根底にはかつての日本と同じ様に貧しさから抜け出したい。豊かになりたいという国民の想いから生まれていると感じました。

日本の高度経済成長期以降に生まれた私にとっては色々と考えさせられます。

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