2010年11月16日
道の上で一休み。気にしない、気にしない
建設中のベトナムの家。道に資材を置いても、気にしない、気にしない
バイクが多少車にぶつかっても、気にしない、気にしない
昭和化成工業株式会社のベトナム現地法人VINA Showa Co.,Ltd.の「K」です。今回はベトナム人の性格の違いについて話したいと思います。「Khong Sao(コムサオ)」というベトナム語があります。訳は「気にしないで」、英語では「Don’t mind」、「Don’t worry」に近いですが、主に「ごめんなさい」を相手から言われたときに、「気にしないで」と返す言葉です。
ある日、某日本食レストランに入り、営業中にもかかわらず、ガンガン工事をやっており、ベトナムらしいなと思いながら、工事を避けながら階段を上っていた矢先、同行の日本人の服に赤いペンキがべったりと付いてしまいました。その方が「うお~」と叫んだ直後、作業をしていたベトナム人が一言「Khong Sao!Khong Sao!」。悪いことをした方が「気にするな!」と?!。その方は、そのあまりにも意外な一言で怒る気を無くし、平静に戻ったのは言うまでもありません。その大分後に、私にも同じような事がありました。レストランで私の服に飲み物をこぼされましたが、「ごめんなさい」より先に、その店員は笑顔で「気にするな」でした。このくらいでは、もう決して怒りません(内心は怒)。
ベトナムだけではなく、私の知る限りでもシンガポール、タイ、中国など、こちらの国の人は大抵はプライドが非常に高く、へり下ることが苦手です。特に「ごめんなさい」を言うことは致命的、一度言えば、相手に対し非を全て認め、全てを補償しないといけない、と感ずる様な文化であります。よく、「日本人は、悪くもないのに謝りすぎ」と言われることはありますが、私はそれでよいと思います。例えば、エレベーターの乗降で欧米人とぶつかれば、お互い「Sorry!」と言い合い気持ちが良いものです。皆も、早くこの気持ち良さを分って欲しいな。しかしながら、こういう日本人や欧米人の文化に慣れたベトナム人も多くいます。私達の社員などは「先にすぐ謝る」そういう文化を大分理解し「ごめんなさい」を言ってくれ、とても新鮮に、嬉しく感じます。
その時こそ「Khong Sao!」と正しい使い方で言ってあげます。