2011年8月11日
ベトナムで日常行われているパーティーなどの風習について書きたいと思います。
ベトナムでは11~12月は毎年結婚式のシーズン。比較的涼しく、乾期で雨もなく、また結婚の後まもなく来る旧正月を、新しい家族で過ごせるという事がその理由。この時期になると毎週日曜日は、誰かしらの結婚式になるのは当たり前で、ダブルヘッダーはもとより、3件以上重なる事もあります。
披露宴の前に関係者だけで式を挙げ、披露宴はケーキ入刀、シャンパンタワー、キャンドルサービス、親への花束贈呈などがあり、花嫁衣裳は、アオザイ(正装として着用するベトナムの民族衣装)で始まり、後半は西洋のウエディングドレスに「お色直し」もあるなど、一見日本の結婚式と近いものがあります。
しかし大きく異なるのは「時間が非常にアバウト」と言うことです。例えば「12時開場で13時披露宴開始」の予定の場合、日本の感覚では、開場の12時前後に行きます。が、ここでは、だれ~もいません。13:00前くらいから、ボチボチと人が集まりだして、結局始まるのは1時間遅れだったりします。私ももう慣れ、今では12時ちょうどに行くことなどは有りません。出席する側は「どうせ始まりは遅れるから遅れて行っても大丈夫」、接待する側も「皆、遅れて来るのは、どうせいつもの事だから(式が遅れても気にしない)」と、お互い段々遅れていく。これをベトナムのスラングで「ゴムの時間」(伸びる→延びる)と言うそうですが、南国らしい時間の感覚です。
料理が全て出たら、特段シメの挨拶もなく、バラバラと帰って行くのも、文化の違いを感じます。大抵は2~5百人とかなり大勢招待されるのが普通で、中には招待客のふりをして、タダ飯を食べに来る強者もいるそうですが、主催者もメデタイ席ですので、あまり気にしないと、とても寛容です。
結婚式もそうですが、宴会では、とにかくビールを飲みます。水代わりに飲むヨーロッパに比べればトータルや一人あたり消費量は少ないですが、東南アジアではベトナムのビール消費量は1番!。特にパーティー中だけに限って飲むペースは、世界一ではないかと言うくらいに、ビールを良く飲みます。それは大学の体育会系コンパを彷彿とさせ、数分おきに「100%!Mot Hai Ba Dzo!」(一気!123乾杯!)コールがかかります。ベトナムでは通常、ビールを飲むときに氷を入れ飲む風習がありますので、常時グラスの中に、たっぷり氷を入れておくことが、一気の飲む量を少なく出来る攻略法です。しかし、それの上をいく頭のいい人は、氷が溶け補充する前を見計らって挑んで来ますが。
日本だったら他のお客に叱られる、たしなめられる、と思う位にとにかく明るく、騒がしくパーティを楽しみます。こういうところにも「発展中の明るい国」の横顔を見いだすことが出来ます。