今回のお話をいただいた際、学生時代に名画座で観た、フェデリコ・フェリーニ監督の映画、「道(La Strada)」が、まず、脳裏をよぎりました。
ザンパノとジェルソミーナ…の物語です。
私は、元々、社会学部観光学科の出で、プラスチックの世界とは無縁の学生時代を過ごしました。
今、国をあげての観光産業重視の結果、政府目標を上回るペースで、外国の方が日本を訪れてくださっていますが、私の学生時代、観光は成長産業と考えられてはおらず、ホテル・旅館を継ぐため、あるいは、趣味を仕事に…との思いで旅行業に就きたいというまっとうな理由で入学した学生が多数を占める中、その道に進む気もなく、ジャズ喫茶や名画座に通っていた中で出会ったのが、「道(La Strada)」でした。
株式会社フルカワは、昭和41年に創業。法人組織としてのスタートは、昭和44年で、現在、第47期を運営いたしております。
二度にわたるオイルショック、バブル経済の崩壊、構造計算書偽造問題に端を発した建築基準法改正、リーマン・ショック、東日本大震災など、これまで幾度か訪れた存亡の危機を乗り越え、今、こうして事業を継続することができているのは、御取引先の皆さま、地域の皆さま、そして、失敗を恐れず、時代の要請に応え、常に、新たなことに挑戦し続ける高い志をもつ人財に恵まれたおかげです。
集合住宅における杭打ち問題の影響が不透明ながら、幸い、我々の主たる向け先である建築業界は、東京オリンピックまでは堅調に推移していくであろうとの見方が大勢を占めているようです。
この環境を追い風ととらえ、当社の使命とは何かという原点を再確認し、苦境にも動じない企業体質をつくりあげるための方策として具体化し、先手を打ってこれを実現していくことが非常に重要になります。
より強固な体質をつくりあげるために必要なこと、それは改善の積み重ねです。
弊社の社員一人ひとりが、会社は、自分の夢を実現する舞台であり、仕事はそのための手段であるという自覚をもち、改善してより良いものを生み出す喜び、達成感を味わえる会社にしたいと考えています。